岡山、鷲羽山と下津井港
下津井港は岡山県下最大の漁獲量を誇る港町だ。タコ、イカナゴ、ママカリ、そして岡山県の魚サワラ等有名だし新鮮だ。
下津井港
早速、岡山のミチコチャンから情報をもらっていた割烹“ふく仙”運転手に聞くとすぐに判った。この港町にしては少し大きめな造りの店だ。他にも何店か支店を出しているらしい。遅い昼食、この食事の為に間食はせずに我慢していた。
早速まずはビール、それから海鮮サラダ、タコのうま煮、タコのイボ酢?刺身そして鯛のあら煮。
さすがタコの産地だけあって他では見られないタコ料理のうま煮?・・甘辛く良く煮込んでいるのに柔らかく歯切れが良く食べ易い。
普通、煮込めば煮込むほど固くなるのでは?と思いながら。
刺身の5点盛りサワラ、タコ,ヒラメ、ブリ、ウニ、瀬戸内海の白身の魚が中心だ、特にサワラは脂がのっている。東京ではあまり口にすることはない魚だ。
お刺身の5点盛り タコのうま煮
そしてタコのイボ酢?・・これは初めて食べる。
大タコのイボだけを酢で和えたもので、コリコリと歯ごたえが良く酒の肴にピッタリ、そして鯛のあら煮・・僕は出張等で全国色々な港町で料理を頼むとき大体いつもこれは頼む。
漁師町で出されるあら煮はどこの港町でも本当においしいと思う。
鯛のあら煮 タコのイボ酢
今日の“ふく仙“のあら煮は特においしく感じた。
目の前の瀬戸内海、そこで捕れたての桜鯛が料理されている。
それと岡山出身の僕がひいき目に見た分、特においしく感じたのかもしれない。
そして精算、友人と2人でビール、酒等を頼んで6000円少々・・非常に美味しかったし安かった。
大満足した。
但しここのウェイトレスの服装と応対のまずさが少し気になったが?・・ま~・マル!
1時間半ほど食事をして本日の最終目的地“鷲羽山”ここからタクシーで5分~6分、タクシーを呼んでもらって頂上へ・・・“ウワァー素晴らしい”40数年ぶりだ!
懐かしきかな~
子供の頃友達数人で何度か来たことが有る。
山頂には展望台が有るくらいで当時と特に何も変わってない。
近くには新しく大きなテーマパークが出来ているが山の影になっている為、この美しい自然の景色の邪魔にはならない。
当時と大きく変わったのは白く巨大な瀬戸大橋がバランスよくこの海の藍、島の緑とマッチングして景色をより引き立たせている。
“鷲羽山”から瀬戸大橋を
すぐ目の前は香川県坂出の工場も見える。瀬戸内海、ここから見ると穏やかで潮の流れは全くないように見えるが、タクシーのドライバー言うには相当に早いらしい。魚がおいしいのはそのせいだとか?
すぐ目の前には大きな島が点在している。その島にも多くの人が住んでいる?
その人達、船で来たり瀬戸大橋を渡って行き来するそうだ。そこの島の住民は香川県民?
すぐ目の前なのに?岡山県と香川県海の上の境界線、どうやって引いたの?
・・ドライバー曰く、昔岡山県と香川県の両岸から大きな柄杓を同時に流し、それぞれ柄杓が集まり潮の流れに乗ったところが県境になったとか?・・穏やかないい話だ。
瀬戸内海の景色を堪能してタクシードライバーに児島駅まで行ってくれる?・・運転手さん、途中“お客さんもし時間が有るなら児島駅の近くに製塩業で財を成した野崎家旧宅を見たらどうですか?フーンまだ時間はあるしスケジュールには無いが行ってみようか?
野崎家旧宅・・何でも国指定重要文化財だとか?
江戸時代に建てられた敷地面積3000坪,石を巧みに配し四季折々の庭木が植えられており、茶室あり書院あり確かに豪商の家だ。
野崎邸内玄関 中座敷
表玄関 千両箱
当時、塩は藩の財政窮乏の打開の為、専売となっており各土地の、豪農や豪商に請け負わせその利益を収奪していたとの事。
”君が代”で有名な”さざれ石”
兵庫県赤穂の浅野、愛知県知多半島の吉良、いずれも全国的に見て製塩業の盛んなところ?
“刃傷松の廊下”はこの辺に根が有ったのでは?等と思いました。“忠臣蔵”では日本人の武士の忠義がクローズアップされているが、専売の塩の利権と欲の結果では?等と冷めて見ると残念ながらもう一度来て見たい程、興味を引く重要文化財では無かった。
見終わったのがPM4時過ぎ、タクシーが拾えなく、そこから歩いて児島駅までぶらぶら約30分、この地域10数年前まではジーンズ工場が立ち並び、近県から出稼ぎ労働者が多く相当栄えたらしいが今は中国、ベトナムに拠点を移したらしくほとんどシャッターが降りており少し残念な気がした。
児島駅から倉敷行のバスに乗った頃にはぼつぼつ暗くなってきていた。
40分程で倉敷駅、倉敷のホテルから預けていた荷物を取り出し、いざ本丸、岡山市へ・・・
水江
続く・・・