コロナウイルス禍の夏休み

コロナウィルス禍の夏休み

 

人の移動規制が解除されてマイクロバスの売りと買いそしてレンタカー貸し出しも少しは動くようになった。当社ではいつもの夏休みローテーションに苦労するが今年は余り制限することなくそれぞれ休暇を取る事が出来た。夏休みはこの日に取って等と意気込んで休めるゆとりも無い。“GOTOキャンペーン”も都民は他府県への移動を控える様に!とのお達しも出て居るし・・でも“千葉勝浦あたりで新鮮な魚を食うぐらいはいいだろう?”と何件か旅館に電話してみた。ところが全ての旅館で“その日はアイニク満館になっております”だった。しかしマスコミによると地方の旅館はガラガラだとか新幹線の乗車率は30%だとか?ホントかなー?やはり日本中の皆さん結構動いている?ソリャソーダロウ。春のゴールデンウィークから始まりこの夏〇○ジャンボフェスティバル、花火大会、盆踊り等など日本人が大好きな大事なイベントが全国全て中止!その上、勤務先からは自宅待機、在宅勤務。日本中ステイホーム!飲食店もPM10:00まで!コリャストレスたまるよな?僕も我慢していたが今年のこの暑さには1日でも久米川を離れたいと考えた。ジャ山奥なら空いてないかな?ここから2時間足らずで行ける奥秩父なら涼しいだろうし人も少ないのでは?とNETで探して見た。長瀞のラフティングも目についたが“山寺の宿坊”が妙に気になった。

”女人高野山”太陽寺

“大陽寺”秩父鉄道終点の三峰口からさらに11KM離れた標高850Mの奥地、半径数キロ以内に人家はない。携帯の電波は圏外、テレビが無いところも良い。ここなら“コロナウィルス”も縁が無いだろう。一泊9.500円で予約出来た。“何もないところへの訪問”久々の小旅行だ。所沢から特急“ラビュー”を予約して1時間少々で秩父駅、秩父鉄道に乗り替えてトコトコと終着駅三峰駅、住職に迎えに来ていただき更に山奥へ・・途中渓流釣りが有名なのか多くの乗用車が路肩に止められていた。更に奥へ進むと何と全長2M近い鹿がはねられて死んでいた。間もなく天空の寺”大陽寺”に到着。

庭に向かって縁台がありそれぞれが自由に写経をする

700年以上前鎌倉時代末期に開山されたとの事。道も無く動物しかいない当時の山奥どんな環境だったのだろう?寺は数百年前に建てられたと言う木造の建物、ガサガサした干からびた柱が気持ちを落ち着かせてくれる。

ひなびた木造家屋が何故か心落ち着かせる

案内された部屋へ荷物を置いて本堂へ写経は何度かしたことが有るが宿泊は初めてだ。

今夜の宿泊は・・大切な経典に囲まれて

座禅も興味は持っていたがやった事はない。240畳の本堂、好きなところに机を並べて写経だ。既に何人かの泊り客が真剣に書き写している。意外と若い男女が多い。今ブームかな?僕も用紙、文鎮など一式お借りした。“摩訶般若波羅密多心経”事務所などでは余り使わない筆ペンだ。庭の見える縁側の机を利用して書き始めた。緊張しているせいか知らず知らず力が入り背中が丸くなっているのに気づく。姿勢を戻しまた書き続ける。約1時間位で書き上げる事が出来た。字は下手だが一生懸命書いた。

 

 

上手に見えた。大事に持って帰る事にした。あの三蔵法師が孫悟空、沙悟浄、猪八戒等を連れて苦労に苦労の末インドから持ち帰った経典だ。大事な教えが凝縮されているそうな。先ず今回の宿坊での一つのイベントが終わった。杉の大木、大自然の中、渓流の水音と小鳥のさえずり・・何と清々しい・・

住職手作りの”露天風呂”

その後本尊の前での読経に参列した後、精進料理を頂く。

ご本尊の前で読経

お釈迦様・・菊の御紋が神々しい!

近くで採れるゴボウやニンジン、ホウレンソウ等をてんぷらやオヒタシにした料理だ。昼間汗をかいた後の宿坊での精進料理だ肉類、ビールも欲しかったが残念ながら・・しかし珍しさも手伝って美味しく完食した。

住職手作りの精進料理

宿坊客8人程だったがほとんど会話もない。その後PM10:00過ぎ宿客それぞれに白いシーツが配られ個々に布団を敷いて持参したパジャマで就寝する。静かな事この上ない布団の中で“ウーン”と背伸びした後、直ぐに気を失った。

朝はAM6:05分5~6分先の山の合間から昇る朝日がきれいだとの事でAM5:45分に寺を出て皆で小高い丘まで登る。大自然の中、ひんやりとした早朝の空気、ここ暫く味わった事が無くなんという心地よさだ!

ご来光を迎えながらそれぞれが写真撮影や軽いストレッチ。

ご来光の瞬間!

住職が飼っているラブラドール5匹はいる・・可愛い!

そして次のイベント座禅だ。僕は以前から興味は持って居たがやったことは無い。足が上手に組めないし背筋を伸ばすのもキツイ・・座禅の時間は普通一本の線香が燃え尽きる間(イッシュウ)約40分~1時間だそうだ。出来るかなー?出来るだけやってみよう。・・さすがここの住職多くの客を扱っているだけありポイントの説明だけで“決して無理しないで下さい!”ホッとした。この道場には大きな窓が有りそこから秩父の連山に向かって禅を組む場所が有る。

”渓山閣”(座禅堂)

とにかく静かだし山の中の澄んだ朝の空気は普通でない。

この環境の良さにここで宿泊客は動かなくなるらしい。

座禅の間から見える風景・・邪念、雑念が無になる

 

閻魔堂内

住職、何度も何度も“朝食の木版がなったら降りてきて下さいネ”念を押して降りて行った。

精進料理・・朝食はお粥です

僕は今までにない大きな経験をさせて貰った。

地蔵堂と六地蔵尊

子宝の石

太陽寺、浅見住職

住職と・・気軽に写真を撮らせていただきました。

つい半年、コロナ前までは事務所に入ると電話は鳴りっ放しその対応の為に数本の電話で調べて返事をする。声が聞こえにくくつい大声になる。それが次々と次々と・・その喧騒が普通だったが新型コロナが発生後、日本中が瞬間冷凍されたみたいになった。人々は立ったままあるいは座ったまま時間が止まり固まってしまった感じがした。一時期全く商談も無い電話も無い不安が有った。この先どう体制を整えようかどう攻めようか等など多分日本中の事業経営者は同じ思いをしたと思う。そんな中で他人を気にしないで自分だけに贅沢に時間を使う事が出来たこの空間、健康で無事な自分に幸せを感じた。久米川から電車で2時間少々の大自然の中、“お爺さんは山にしば刈りにお婆さんは川に洗たくに”の日本昔話に出てくるような山寺、都会の喧騒を離れ心と体の癒し・・時々こっそりと訪問したくなる場所を見つける事が出来た。

大事な贈り物をもらった気がした。

                                     合掌!

太陽寺HP:http://www.taiyoji.com/abouttaiyoji.html                                 

水江 一正