東日本大震災・・・帰郷
やっと夜が明けた・・・
ボランティアの方達のご支援で食事の配給が始まった。
長い列が出来、水と缶詰のカンパンかお湯を入れると10分位で五目のおこわご飯が出来るというパックのどちらかをもらえた。
缶詰のパンとカンパン
私はご飯が無性に食べたかったのでおこわの方を頂いた。久々に食にありつけたので非常に美味しく感じた。10時頃になると「関東方面の方は何時になるか分かりませんが宇都宮線が回復するそうです」と放送が・・・
うれしい~帰れるのだ・・・仲間と手を取り合って喜んだ、デモ他の友人達は東北方面だからいつになるか・・・そう思うと自分達だけ喜んだのが恥ずかしい思いである・・・チョット思いやりにかけたかなと思いつつ。
12時頃にマイクロバスが到着、友人達と手を握り合って別れた・・・頑張って!!と云いつつ・・・
宇都宮線小金井の駅で数時間待って満員の電車に・・・停電の為かなりの徐行運転、電車の中は蒸し風呂状態、途中一人の女性が気分が悪くなったらしくよろけながら風のあたる私達のところに来た。
私の前に座っている少年がさっきからこの女性のほうをチラチラと見ている、早く変わってあげなさいよ!と私は思うのだが・・・デモ、その女性も途中で下車(地元の人なのかしら・・・)
長い時間かかってヤット大宮近くに来た、すると目の前の少年が急に私に席を譲ってくれた。「もうすぐだからいいよ」って少年に言うと「僕もお尻が痛くなったので」小さな声で・・・
その時思った、キットこの少年はさっき女性に席を譲れなかったことが気になっていたのだろうな、デ私に席を
譲ったことで罪悪感が少し薄れるかもって。
私は少年の好意に甘えることにした。あと2駅だけど・・・
目の前に立っている少年がペットボトルを持っていた、我々が昨日から支給されていたのと同じペットボトルを・・・
「君も塩谷中学校にいたの?」「そうです」な~んだ仲間か・・・急に親しみを覚えた。
同じ痛みを分かち合った仲間である。
「どこで乗り替えるの?」「良く分からないんです」「じゃ~このお姉さん同じ方向だから一緒に途中まで帰れば・・・」
私は大宮駅で二人と別れた。握手を交わして”GOOD LUCK”と・・・
今、ACのCMが毎日のように流れるが・・・心は見えないが心遣いは見える、思いは見えないが・・・
このCMを見るとなぜかこの少年を思い出す。
塩谷中学校で避難生活を味わった、一日だけの人も数日間いなければいけなかった人も、今後の人生が
キット幸せに暮らせますように祈っています。
そして被災された方々の一日も早く癒される日々が戻ってくることを祈っています。
日本は強い国です!キット立ち直れる!!
K・Aより