夏休み!加賀120万石観光
金澤といえば”兼六公園”
今年の夏休み当社では8月13日、14日、15日を中心に前後に分けてそれぞれスタッフがローテーションを組んでバランスよく休暇を取る事にした。今年は気にもしていなかったが8月11日(金)が祭日だ?ン?そんな祭日有ったっけ?2016年、昨年から出来たのだって。「山の日・・山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する」日だそうだ。8月の真ん中を休むと一カ月の売り上げがダメになる?等弱気になり僕は11日(金)から4日間先行して休暇を取る事にした。
2年前に開通した北陸新幹線に乗り新鮮な魚と温泉に期待して予定を組んだ。
昼過ぎに金澤駅に着いた。その足で“鮮魚の近江町市場”へ直行!
全国には似た様なスタイルの市場は有るがこの市場の活況は特別だ。何処が違うのだろう?平均的には多くの鮮魚店が店を出して“安いよ新鮮だよ”だがここは各魚屋がイベント会場になっている。店員が客と一緒に楽しんでいる様だ。
外国人も多い・・特に欧州系
タクシーで乗り付けた入口の近くに有る数件の食堂はどの店も既に30人以上並んでいる。各店舗は15坪ほどの広さしかない。物凄い熱気だ!
入る隙間ナシ!
地元の客より駅に近いせいか大半が観光客だ。・・これでは昼飯どころか晩飯になるかも知れない。仕方がないので食堂はあきらめて何軒か有る魚屋を選んだ。そこに岩牡蠣、ウニそしてかなり大ぶりなこの地名産のボタンエビが山積みされている。
ナ、ナント1個1,500円の岩牡蠣!
ここも20人前後の客が並んでいるが回転は良い、威勢の良い掛け声につられてポンポンと注文して発泡スチロールのお皿に入った岩牡蠣とウニ、ボタンエビを受け取った。モチロン缶ビール片手に・・が座るところが無い!もたもたしていると押し出されてしまう。グッと踏ん張って1個1,200円の大事な岩牡蠣を落とさないように抱えながら(旅先だからついつい気が大きくなる、懐も緩みっぱなし)先ずビール・・外気温は33度~34度・・ウメェ~!そしてかなり大ぶりなミルキーな岩牡蠣が口一杯に広がる。タンパク質、亜鉛、ミネラル等栄養たっぷりと聞く・・何となく疲れた体に効いて来た気がする。行儀は悪いが「お祭り」だカンベン!近くで蒲焼のいい匂いがしている。ウナギを串刺しにして焼いている。
ウナギのかば焼きの匂いについ足が・・
暑気払いにはウナギ!・・と言う訳でウナギとキモの串焼きを頼んだ。もう一度夏に乾杯!この人ごみの中で不便な食事。しかし気ままでハッピーな時間だ。
そして赤い顔をして東茶屋街(街並みの文化財)へ
レトロな街なみ
志摩・・重要文化財である
この地域は軍需工場が少なく空襲が無かったのか茶屋街や武家屋敷などが昔のままで残っている景観保護地区だ。
志摩の室内
日本風の古い建物は我々日本人には何となく気持ちを落ち着かせてくれる。時々浴衣を着た若い男女を見かけるが違和感がない。観光客用のレンタル衣装だろう。特にこの地域、自動販売機もコンビニも規制されているらしい。食べ歩きも禁止とか、茶屋とは休憩所の事らしい。甘味の店、抹茶と和菓子、うどんそば、アイスクリーム、コーヒー、雑貨屋などが今もその子孫達が今風に進化させながら営業をしている。
全てのお茶屋さんが店舗に・・
茶屋には相撲茶屋、色茶屋等が有るらしい。特に我々が昔から良く耳にするのは色茶屋の事だ。部屋を貸して芸者を呼んで仕出し料理を取って散々遊んで料金は後払い・・一見さんお断り。旦那衆が金に糸目を付けず優雅に心地よい時間を過ごしていたようだ。
いくら請求が来るか判らない飲み方は到底我々には出来ない遊びですね?それにうつつを抜かして請求書を見てビックリ!財産を取り上げられたり家族離散したり・・芝居にもなっている。そりゃそうだ!後払いだから覚えて居ないよネ?今でも赤坂・六本木等で似た様な事件を時々TVニュースで目にします。
極暑の中、忍者寺にも足を運んでみたが予約制で2時間待ち
・・・なんだコリャ~(2度と行かない!)
さて今夜の宿は福井の芦原温泉だ。
福井県は日本一幸せな県らしい。“幸せな県”とは生活、労働、安心・安全そして医療等を総合した得点らしい。2位富山、3位石川県と北陸3県が上位を占める、ちなみに最下位は大阪らしい・・何となくわかる気がする。
僕はこの地方、雪の多い裏日本で産業も観光地も余りない暗いイメージを持って居る、しかし行けば変わるかもしれない・・と言う訳で“ホテルM”を予約して貰った。
当初、僕が他のホテルを直接予約していたが新幹線の予約が不安な為、O旅行社に相談したところホテルとセットで無いと扱えませんとのこと、仕方なく僕の予約したホテルをキャンセルして取り直したホテルだ。建物、庭園はきれいだ。これは期待できるか?と内心思った。この地方の湯は当然良いに決まっている、しかし露天が無い。室内の湯船は30人以上が一度に入れそうな大きな浴槽で全体が大きなガラス張りになっているが直ぐ前は巨大な白い建物が建っている。都心の古いアパートで窓を開けたら直ぐに隣の壁になっている、そんなイメージだ。ゆっくり湯につかり外の雄大な景色を見てくつろぎながら入るのを楽しみにしていたがこの風呂は息苦しく長湯は出来なかった。僕の楽しみな時間を取り上げられた感じがして腹が立ってきた。食事にアイデアは無いし従業員は暗いし、ゆっくりと“くつろぎ”の空間を求めて来た筈なのにコノヤロー!〇旅行者の担当者の顔が目に浮かぶ。
旅行上手な人達はNETを通して効果的な予約をしているらしい。NETを見ると旅行業者RとかJが画面をシェアーしている。ホテルも安定的に客を呼びこんで貰う為、安く部屋をそれらの業者に売っているのだろう。あるホテルに直接電話した時に現在空いているが〇〇旅行業者へ電話して下さい。空いているならすぐ貸せよ!良く判らない仕組みが出来上がって居るらしい。NET業者が丸儲けになる仕組みになっている様に見える。しかしそのルールも今は少しづつ変って来ており力のあるホテルは自力で集客をしている様だ。早く予約をすれば良いのだろうが僕らの休みは早くは組めないし。やはり昔ながらのオーソドックスな予約しか無いのか?少しづつ経験しながら本物の“おもてなし”をしてくれる旅館を探すより仕方がない。何となく理不尽なNET環境にストレスを感じながらビールを飲んで早めに寝る事にした。
水江 一正