輪島の朝市と白米千枚田
白米千枚田・・コントラストがサイコー!
輪島の朝市はAM8:00~PM12:00頃までやっているらしい。ここから120㎞で高速道路を使って2時間程だ。
市場近くで道に迷い山道に入ったので近くを歩いているオバアチャンに車を留めてドアーを半開きにしたまま道を聞いていた。
その留め方が悪かったのか巡回をしている石川県警のパトカーが来て不審尋問。訳を話すと快く市場までパトカーで先導してくれた。親切なお巡りさんだしっかり駐車場まで先導してくれた。既にその駐車場には白い大きなビニール袋を2つも3つも抱えて自分達の車を探している観光客で一杯だ。何となく“面白そうだな”道の両側に常設店舗が有りその前に400Mほどに渡り簡単なテント張りの出店が200軒程並んでいる。
ここが1.000年以上の歴史の有る朝市か?と感心しながら一通り見て回った。
大きく分けて生鮮魚、加工食品、農産物そして工芸民芸品に分かれている。時間が遅かったせいか生鮮魚店ではモズクとかアジの開きとか煮干し等、これなら2~3週間売れなくても問題なさそうな物が並んでいる。
農産物はキャベツが5~6個、いんげん豆、きゅうり、にんじんがそれぞれ20本程盛られている。余り迫力はない。
新鮮野菜!”コーテクダ~”
加工食品等は当然卸問屋から仕入れてここで販売されているのだろう。普通の小売り店と同じだ。工芸民芸品は常設店舗の商店だ。少々がっかりした。日本有数の“輪島の朝市”僕が期待したのは生鮮魚店では近くの輪島港で水揚げされたばかりのイカとか甘エビ、のど黒を目の前でさばきながら人だかりの熱気の中で売り買いしていると思っていた。しかしここで店を出している人達は漁師の関係者とはまた違う様だ。この場で相当永く商っているのだろう人の良さそうなオバアチャンの“コーテクダァー”の声につられて僕もこの後の旅行の酒の肴にホタルイカの干物を買っておこうと思い声を掛けた。
時間が遅かったので干物しか残っていない?
値段は書いていない。コレイクラ?無造作にその干物3~4匹を僕の手に乗せて旨いやろ?買う気になっていたせいか旨い!はかりにかけて大雑把にハイ500円、お金を払うと更に一握りのホタルイカをサービスしてくれた。これが観光客をひきつけているのだろう。その場で試食これが結構うまい、量も多かった為旅行先で食べきれず我が家に持ち帰って今でも酒の肴にしている。ここのオバアチャン達毎日ここに店を出しているが売れても売れなくても良いのかもしれない。多くの観光客とかかわっているのが楽しいのかもしれないと思った。“オバアチャンもっと安くしてよ”等と観光客も値切っているが本気の様子でもない。ノドかな日本の一コマに参加した気がした。
そしてここからもう一つの目的地“日本の原風景”と呼ばれる“白米千枚田”が有るらしい“世界農業遺産”にも登録されている。ここから7~8㎞の距離で“日本の美しい棚田10選”に選ばれているそうな。20分程で道の駅“千枚田ポケットパーク”へ着いた。
NHKの朝ドラ”まれ”の舞台だそうだ
店は広くなくかなり混んでいる。イートインコーナーもあっておにぎりとソフトクリームが良く売れている。
やはりここに来たからには”おにぎり”でしょ~
やはり棚田に来たならここで採れたおにぎりだろう?しかし先ほど輪島の朝市で色々つまみ食いした為余り腹は減ってない。梅、岩のり、キャラブキ等の中から岩のりのおにぎり1個180円を買った。少し大きめのおにぎりだ。みずみずしくモチッとした食感だ、“ウマイ”と感じたのは先入観かこの店で毎日大量のおにぎりを造っている技術なのか又は本当にこの米が美味しいのか?判らないが美味しく感じた。
千枚田の近くにある”塩の駅”・・ここの粗塩(てんぷらに付けて美味しく頂きました)
そして棚田の遊歩道へ“ワ~いいな~”普段東京でビルしか見て居ない僕には久し振りにすごく新鮮?いや自分の子供の頃の風景を思い出させてくれた。昔、出身地である岡山で町からから少し行くと段々畑が有りタオルと麦わら帽子をかぶったお爺さんが機械を使えないその急な段々畑を一日何度もクワを担いで往復し、狭い畑をコツコツと耕していた姿を・・まさしく我々の年代が知る日本の原風景だ。時間がタイムスリップしたような気がする。
棚田10選に選ばれている
特に今は8月、緑の稲に穂が付き始めすぐその先が日本海、青い海とのコントラストも日本の棚田10選に選ばれている理由だろう。美しい!入口の立て看板には1,001枚の棚田で年6tの米が出来るそうな。
オーナー制で年2万円払うと10㎏の収穫枚を受け取る事が出来るらしい。その中には小泉純一郎氏、安倍昭恵氏等の名前が有った。
田植、稲刈りは全国からボランティアが参加しているらしい。何となく汗臭さも感じさせられる場所で稲刈りに参加して見たい気もした。時々東京のイベントで見る数十万個のLEDで飾られたイルミネーションより数十倍感動した。日本創生を言われ始めて数年になるが我々が余り身近に感じることが無い、余り目にする事が無く旅行先で人づてに聞いて来てみたが、この様な日本の原風景をもっとアピールして日本人はもとより外国人観光客に知ってもらい喜んでもらうべきだと思った。何となく我慢強く耐え忍びこれまでになった日本人である事を誇らしく感じた1日でした。
水江一正