まだ目覚めて居ない5月の北海道
今年のGWは初めての10連休、当社は“マイクロバスレンタカー”事業が有る為、社内ローテーションを組んでの休みとなる。僕は前半の4日間を取る事にした。
今迄はせいぜい3日位の休みだったが今年は奮発して4泊5日、場所は“魅力的な都道府県10年連続NO1”の北海道、市町村ではやはり函館がTOP、と言う事で北海道を選んだ。
目的地は函館、帯広、旭川・・無難なコースだろう。昼過ぎに函館空港に着いた。レンタカーを借りてその足で遅い昼食、“まるかつ水産の回転すし”に行った。
全国的に有名らしい。PM2:00過ぎだと言うのに十数人の客が待っている。回転すしと言っても一皿600円~800円するものも有る。サラは回っているが客は殆どその都度職人にオーダーしている。
タラバカニ、バフンウニ、〇〇〇といった調子で・・こんな頼み方をするのは地元の人では無く多分観光客だろう。僕も今回は“ご褒美”と自分に言い聞かせて北海道ならではの寿司をドンドン頼んだ。
老舗の鮮魚店が経営しているだけありネタは新鮮、気に入ったものを頼むとやはり安くはない。イイ値段だったが満足感が有った。その向かいには函館海鮮市場がある。
乾物を中心とした大きな土産物屋だ。毛ガニ、タラバガニの全国発送します。やイカカレー、カニまんじゅう、サキイカチョコレート等など見て回るのは楽しい。
この地だけと思われる土産物を中心に買い進むと瞬く間に買い物かご一杯になった。旅はこれからだと言うのに・・そこで土産として買った地元松前藩のオリジナル“松前づけ”は社員の評判が良かった。
魅力的な都道府県10年連続NO1・・何がそんなに魅力?・・行けばわかる。兎に角広大だし湿度も低い。行きかう人が居ない、車が少ない。違う国に来たと錯覚する。
空港のレンタカー受付では間違いなく日本人のカワイイお嬢さんが対応をしてくれた。ある意味ホッとする。行く先々では獲れたばかりの食材が生で食せる魅力が有る。
例えば川で獲れる鮭、海で獲れる魚介類、牧場へ行けば生のミルク・バター等など、その上、それらを使った料理の豊富さが都会で生活して居る人達にはないたまらない魅力となって北海道のブランド価値を上げているのだろう。都内の百貨店で“北海道フェス”をするといつもごった返している。僕もタマに行くが名の通った店の前はいつも行列だ。
そのお祭り気分がよけい新鮮で美味しさを感じさせてくれる。しかし観光客が増えるにしたがって色々なガイドブックが売れる。我々はそれを頼りに旅行計画を立てる。
それぞれの雑誌やガイドブック等、媒体同士が注意を引こうとそれぞれの地域の案内をする。名物グルメやすし屋、ラーメン屋、土産物屋等、中には今迄無名な観光スポットまでも
インスタグラムで新しく客を呼び込むように仕掛けられている。北海道は何処へ行くにも数十キロが当たり前、ナビを頼りに探して行って“何だこりゃ?この程度の観光地は何処にでも有る”とガッカリする事も多くある。確かにガイド雑誌も商売だ。お金を払えば何でも書いてくれる。地元商店街や観光協会がマスコミと一緒にプロデュースして新しい名所を造りだすのだろう。
やはり地元の人に聞いて行動するのが最良である事を痛感させられる。それも“北海道”ブランドがそうさせるのだろう。
さて北海道観光は冬と夏が良いとされている。冬はサッポロ雪まつり、流氷、ウィンタースポーツそして温泉、夏はひまわり・ラベンダー等ハンパ無く広大なファーム、そして天にも届きそうな真っ直ぐな道、ツーリング、サイクリング、キャンピング、そして露天風呂これが良い!この露天風呂もホテル内では無く羅臼の相泊温泉のように海に面してあり海の中に居るような露天風呂、すぐ前の水平線から北方領土が見える。
又は屈斜路湖畔ここも湖岸に穴を掘ったら温泉が沸きだした様な和琴温泉は今までのストレスを忘れさせてくれる名湯だ。
是非もう一度行きたいと思わせる観光地であった。
特に北海道は夏冬共に魅力が有る。僕は冬が不得手の為、外すとしても今回の北海道訪問は失敗だった。数年前の夏に来た美瑛がとても素晴らしかったので今年もコースに入れたが
5月の広大なファームにはどの野菜も未だ芽が出始めたばかり“青々とした地平線では無く黒土の地平線”であった。
“6月下旬にはこの畑全体が青くきれいになりますよ”・・と隣のグループのガイドが言っていた。夏とはこんなにイメージが違うものか?
化粧をしていない女優の素顔を見たような気がした。
(それって誰?・・・)
水江 一正