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中古輸出で頑張るパキスタン人!

中古輸出で頑張るパキスタン人!

パキスタンの子供たち
中古輸出で頑張るパキスタン人!

日本人は一度セルシオ等、高級車に乗ると軽四輪にはもう乗らないでしょう?それが今の豊かな日本人なのです。日本人は交通ルール、マナーはきちんと守ります。それは世界中から評価されています。
僕らは追い越し禁止地域で追い越しすることも有ります。信号無視することも有ります。

危ないな~事故するだろう?ハイ事故することも有ります。それだけ早く目的地に着きたいのです。事故(失敗)した場合は大きく遅れます。しかしパキスタン国内では再起が難しいですが日本ではそれが出来ます。早く立ち直れます。

ゴミとして捨てられている解体車を今まで以上に探して輸出すればよいのです。
僕は数年前、足立区で60坪の3階建ての家を現金で建てました。ローンではないの?
イスラムの世界では銀行からお金を借りてはいけません。だから僕と奥さんは一生懸命貯金して現金で買いました。

50歳前後?このMRA氏、淡々と苦労話を交えながら何事もなかった様に話をしている。
僕もこの業界で永くビジネスをやっている。彼の話している事は大体理解出来る。
“そりゃないだろう?と思うところも多々有るが、それも話の味付け・・彼の言うとおり我々ももう一度足元を見直し苦しい時を思い出し初心に戻る必要が有る。

“この車もう乗らないから処分してよ!”確かに古いがコンデションの良い車が多い。アルミホィールだってタイヤだってボンネットだって中古部品として充分価値が有る。
しかし日本の中古車業者から見るとそれはやはりただのゴミでしかない。
2事故車 事故車1
事故車も宝の山?
十年以上経った古い車を買う日本人がいないからだ。“みっともない”からだ。先ず世間体を考えるからだ。しかしそれは狭い日本の中だけの話だ。彼らは世界を相手にこれら3万円で買った車を20万円で売ることが出来るコネクションを持って居る。相当高い利益率だ。
日本国内で30万円の車を200万円で売る等は到底考えられない。その上仕入れする解体車は殆どタダだ。彼ら場合によっては3万円とか5万円の処分料を受け取る。

今では日本人の若者は油にまみれる汚れ仕事は嫌がる。外で汗をかく仕事は嫌がる。
クーラーの効いた事務所でコーヒーを飲みながらパソコンを使う仕事がトレンディーらしい。
しかしその青年たちは職に就く事が出来ず5人に1人がフリーター?
“ゆとり教育”とかで順位の付かない成績で育ってきている。競うことを嫌う。

その若い彼らの嫌がるこの仕事こそが儲かるのだ。お金をもらって車を頂き、それを中古部品に仕分け、NETに展示しておけばその欲しい部品代を振り込んでくれる。その仕事こそが資金もいらず最も利益率の高いビジネスなのに・・
その中心で事業展開しているのがパキスタン人達でありスリランカ人達である。
昔、彼らの国を訪問したことが有る。彼らは母国に両親や家族の為に建てた御殿の様な住宅を持って居る人たちが多い。
パキスタンの豪邸
パキスタンの豪邸
彼らはとにかく日本の中古車の事は詳しい。車型、オプション、年式、特にオークション相場については驚くほど詳しい。車体番号で価格の違いを見分ける。年式も見分ける。特に最近はNETでのやり取りが増えたせいも有り情報、データは物凄く集めておりよく調べている。その上勉強も相当しているのが判る。日本の中古車業者より数倍真剣に見える。

(日本人も相当真剣に戦っている業者も居るが)彼らは仲間同士の強力なネットワークがある。彼らには日本の銀行からの融資は無い。異国の地でビジネスをする為の独特の情報交換の場が有る。それは毎月、又は毎週お祈りに訪問する教会である。そして非常に仲間意識が強い。
そして今日も又電話が掛かってくる。
“ハイエースナイデスカ?” “ソレタカイカラヤスクシテクダサイ”・・・
つづく
水江一正